数字で見る婚姻・離婚 福岡県
厚生労働省が作成する人口動態統計をもとに、福岡県の婚姻と離婚の状況を数字で見ましょう。厚生労働省が平成29年12月に発表した『平成29年(2017)人口動態統計』(平成29年データは推計数、平成28年データは確定値)と、総務省統計局が平成30年2月に発表した『統計でみる都道府県のすがた2018』をもとにして、福岡県と全国の婚姻・離婚の数字を紹介します。
平成29年の全国の婚姻
まずは全国の結婚に関するデータを紹介します。
日本全国の婚姻件数は「61万組」
人口動態統計によると、日本での平成29年の婚姻の推計数は「60万7千組」でした。平成29年の婚姻件数は、前年(平成28年)の婚姻件数は「620,531組」だったので、前年比で「約1万4千組の減少」となっています。
日本全国の婚姻率は「4.9パーセント」
平成29年の全国の婚姻率(人口千対)は、「4.9パーセント」と推計されています。ちなみに平成28年は「5.0パーセント」でしたので、婚姻率はわずかに低下しています。
発表されている昭和22年(1947)以降の年次推移を見ると、昭和22年の12.0パーセントが最高で、平成29年は過去最低となっています。
全国で「52秒に1組」が結婚
厚生労働省では各種のデータについて「平均発生間隔」も発表しています。
これは婚姻件数がどのくらいの時間で1件(1組)発生しているかという計算です。
これによると、平成28年では「51秒に1組」の婚姻があったのに対して、平成29年は「52秒に1組」が婚姻した計算になります。
平成29年の全国の離婚
次に全国の離婚に関するデータを見ましょう。
日本の離婚件数は「21万組」
全国で平成29年に離婚した推計数は「21万2千組」でした。前年(平成28年)の離婚件数は「21万6,798組」でした。したがって、平成29年の離婚件数は前年比で「約5千組の減少」となっています。
日本の離婚率は「1.7パーセント」
平成29年の全国の離婚率(人口千対)は「1.70パーセント」でした。前年の平成28年の離婚率は「1.73パーセント」でしたので、わずかに離婚率は下がっています。
発表されているデータでは、日本で最も低い離婚率は昭和38年(1963年)の「0.73パーセント」でした。離婚率が一番高かったのは平成14年(2002年)の「2.30パーセント」です。
全国で「2分29秒に1組」の離婚
平成29年の全国での離婚件数の平均発生間隔は「2分29秒」でした。つまり計算上は2分半ごとに1組の夫婦が離婚していることになります。平成28年は「2分26秒」に1組の離婚があった計算になるので、前年比でわずかに間隔が開いたことになります。
福岡県の婚姻データ
県別の婚姻と離婚のデータは、平成30年2月に総務省統計局が発表した『統計でみる都道府県のすがた2018』の「人口・世帯」の調査項目にあり、2016年度調査の都道府県別の人口や世帯に関するさまざまなデータが発表されています。
これらのデータをもとに福岡県の婚姻と離婚のデータをご紹介します。
福岡県の婚姻率は「5.21パーセント」
『統計でみる都道府県のすがた2018』によると、婚姻率の全国平均は「4.89パーセント」で、福岡県の人口千人当たりの婚姻率は「5.21パーセント」でした。
福岡県の婚姻率は、全国平均よりも0.32パーセント高くなっています。
福岡県の婚姻率の順位は「全国5位」
婚姻率を全国の都道府県別で見た場合、福岡県の順位は「全国5位」でした。
ちなみに、婚姻率の全国第1位は東京都(6.31パーセント)、2位は沖縄県(5.88パーセント)、3位は愛知県(5.42パーセント)、4位は大阪府(5.23パーセント)、6位は神奈川県(5.11パーセント)となっています。
また婚姻率の低い順位で都道府県別に見ると、全国47位は秋田県(3.48パーセント)、46位は岩手県(3.84パーセント)、45位は山形県(3.85パーセント)と続いています。
福岡県の離婚データ
次に福岡県の離婚に関する統計データを同じく『統計でみる都道府県のすがた2018』からご紹介します。
福岡県の離婚率は「1.91パーセント」
福岡県の人口千人当たりの離婚率は「1.91パーセント」でした。
人口千人当たりの離婚率の全国平均は「1.71パーセント」でした。つまり福岡県では、全国平均よりも0.2パーセント高い離婚率となっています。
福岡県の離婚率の順位は「全国5位」
離婚率を全国順位で見ると、福岡県の順位は「第5位」です。
なお、これは離婚の多さを表す割合ですから、一般的に見ればワースト順として考えたほうがよいかもしれません。
ちなみに、離婚率の高い順位は、全国第1位は沖縄県(2.57パーセント)、2位は宮崎県(2.01パーセント)、3位は北海道(1.96パーセント)、4位は大阪府(1.96パーセント)、6位は和歌山県(1.86パーセント)です。
また都道府県別に離婚率の低い順位で見ると、47位は富山県(1.29パーセント)、46位は新潟県(1.31パーセント)、45位は山形県(1.37パーセント)となっています。
婚姻率と離婚率のどちらも高い福岡県
ここまで紹介したデータでは、福岡県の婚姻率は5.21パーセントで全国5位、離婚率は1.91パーセントで全国5位となっており、福岡県は婚姻率と離婚率の双方が高い県となっています。
福岡県と特に似たような傾向を示している都道府県には、沖縄県(婚姻率2位・離婚率1位)と大阪府(婚姻率4位・離婚率4位)があります。
福岡県人の県民性や恋愛傾向として「熱しやすく冷めやすい」という表現を用いられることもありますが、婚姻率や離婚率という数字で見たかぎりでは、その一因になるともいえそうです。